

子ども産んでからの夫婦喧嘩、夫が折れて終わる率が高い気ぃする、こがねきんぎょです。

罰をうけた主人公二人が悪鬼に立ち向かうオカルトファンタジー、「ビショップの輪」。
話の主軸は、人の業。
憎しみとか負の感情がもたらす哀しみとか、そういったドロドロした心の澱を見せつけられる作品なんですが、サブストーリーとしてなるほどなあっと感じたのは、遠距離恋愛のような「触れることができない」カップルの悩みを描いてるところ。
ラスボスを倒すために、いろんな鬼たちと闘う、まるでロールプレイングゲームのような展開が面白いのももちろんなんですが、全体を通して繰り広げられるのが、主人公カップルのかけあい漫才のような痴話ケンカなんです。
カナとレイジの二人のやりとりをみて、カップルのケンカにせよ、夫婦げんかにせよ、なんでも知り尽くしてる相手との喧嘩って、言葉を吐きだしあって、言い合いになって、答えを出したいっ。ってそうするから疲れるんやんなあって、この作品読んでて共感しました。
で、「無理やりにでも、しばらく距離を置く」っていう仲直り方法を実感した作品です。
オカルトファンタジーとして読むのもアリだけど、「カップルの痴話げんか」っていう視点で読んでみるのもまた面白いですー。
作者情報
| ジャンル | 少女漫画 |
| 作者 | 田村由美 |
| 主な代表作 | ミステリと言う勿れ ※2022年1月にフジテレビの月9にて主演菅田将暉でドラマ化、2023年9月ドラマ続編となる映画公開予定 7SEEDS イロメン ―十人十色― BASARA 巴がゆく! |
芸術選奨文部科学大臣賞受賞!
第74回芸術選奨文部科学大臣賞のメディア芸術部門にて、田村由美さんが受賞されました!
ファンとしてはうれしいかぎり、です♪
(2024年2月追記)
作品情報(全2巻完結)
1989年から「デラックス別冊少女コミック」にて連載されたこの作品、1990年に小学館で単行本されていて、全2巻完結なのでサクッと読めます♪
あらすじ

作品の巻頭に描かれる、タイトルにもなっている「ビショップの輪」。
ビショップ・リングとも呼ばれ、火山の噴火あとにみられる、太陽または月のまわりに見える「輪」のことをいうそうです。
この作品で「ビショップの輪」の意味としては、太陽のまわりに見える頃の光冠のことをさし、天変地異の前兆のモチーフとして描かれています。
考古学研究会のサークルで出会ったカナとレイジ。
恋人同士のふたりはある日、鬼の墓をあばいてしまい、眠っていた百匹の悪鬼を解き放ってしまう。罰として二人は鳥と馬に姿を変えられてしまう。
昼のカナは鳥の姿、夜のレイジは馬の姿、人間として会えることは許されない。2人は呪いを解くため、鬼を回収する旅に出る。
人間の姿で抱きしめあえる日を想いあいながら、悪鬼の闇に入りこみ闘いを挑むオカルトファンタジー。
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カップルや夫婦の仲直りの仕方は?カナの性格がうらやましい。

痴話げんかの仲直りの仕方って、グーグルさんにきいてみても、知恵袋をのぞいてみても、「謝って、相手のことも許す」ってアドバイスが出てくる……それって難しいやんっておもうて、あきらめてまいます。
そんなアドバイスをはねのけるようなキャラクターなのが、ビショップの輪の主人公の一人、カナ。
カナは自分の意見を曲げないし、謝らないし、ムチャばっかりする。
それが許されているカナの魅力的なところは、さっぱりした性格にあるのかも。
彼女の性格が分かるのが、第1章の「百期夜行」のエピソード。
主人公である中学生トオルはカナと出会い、愚痴り始める。愛くるしいカナに「かわいそうっていってなぐさめてくれる」と期待していると、カナから「だっさーい」の一言w。
カナのそういうはっきりしたとこや頑固さが羨ましい…って思ってたけど。
この作品よんでくうちに、カナは「言葉」では謝らないけど、ちゃんと「キモチと態度」でそれをあらわしてるんです。
だから喧嘩になっても、恋人のレイジはカナを許してしまう。
「ごめんって言わなきゃ」って、「ごめんて言葉が聞きたい」って思ってたら、なかなか仲直りって難しい。
お互い態度に出ただけで感情が分かってしまう、夫婦やカップル。
怒ってるとか泣いてるとかは見てるだけで分かるんだから、「仲直りしたい」ってことも感じるわけで、それで「仲直り」でええんかも、って思いました。
ケンカするほど仲がいいなぜ?同じ方向をみるって大事。

「喧嘩するほど仲がいい」をまっすぐなまでに貫きとおしてる、カナとレイジ。
喧嘩をしても壊れない信頼をおいてる関係性だからこそ、本音をぶつけあうわけだし、ぶつけてしまうわけよなーって二人をみてると思います。
なんでケンカをしても壊れないかっていうと、お互いの顔をつきあわせて過ごしてるんじゃなくって(カナとレイジでいえば、文字通り!鳥と馬)、「百匹の悪鬼を回収する」っていう目的の方向を向いて突き進んでいるところ。
隣で一緒に人生を歩きながら、たとえば子育てだったり、人生の目的=同じ方向を向いてるのが、夫婦円満の秘訣ってゆうけれど、この作品はそういうことも伝えたいんじゃないかなあって思いました。

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